地下湿地定期便

地下や湿地の生物をただただ愛でる日記

雲と海

2021/8/7

今回は特に目的は無く、ぶらぶらと出掛けてきました。

目的が無いのでとりあえず樹上をスイープしてみると、少し小さめのクモが糸を伸ばして降りてきました。正直、クモは苦手な部類に入るので少し身構えましたが、一目見てそれが“ヤツ”だと分かりました!焦る気持ちを抑えて網に入れます…やはりそうだ!

・キジロオヒキグモ Arachnura logio

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あああああああああああああああああ!やっと出会えたあああああ!!!

クモは門外漢なコぺムシですが、そんな私が憧れていた数少ないクモです!珍しいのはもちろんですが、異常に細長い体型、腹部上端のM字、頭胸部に生える上品な毛…どこを取っても最高に素晴らしい!

ちなみに私が見たいクモは他には、ワクドツキジグモ、カトウツケオグモ、サカグチトリノフンダマシ、ヤマシログモ、ヒトエグモです。いつか見れるといいなぁzzz

 

結局2時間ほどこの場所を楽しみ、移動途中に見つけた池に立ち寄ります。

急に現れたよく分からない池なのですが(数年前には無かったはず…)、どうやら現地の方によると、めちゃくちゃだった放棄水田を整備して、生物多様性を生み出すために作られた池らしいです。

中央部には背の高いイネ科植物が生えていて、その周りにはコカナダモ(?)とヒシが密集しています。

掬ってみると、カゲロウの幼虫、トンボのヤゴは多いですが、甲虫が全く入りません。しかし網の中をよく見ると、中型の巻貝が入っています。ヒメモノアラガイかと思ったのですが、かなり大きく、螺塔があまりにも小さいので違和感を感じました。もしかしてこれが…

・モノアラガイ Radix auricularia japonica

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これぞ無印モノアラガイ!いい顔してますねぇ。

(某貝戦士に確認してもらいましたが、Radixで間違いないとのことです。)

 

今回行った場所は正直言ってあまり昆虫的に面白い場所ではなかったですが、個人的に見たかった生き物を見ることができてよかったです。