地下湿地定期便

地下や湿地の生物をただただ愛でる日記

ぬぅ…

2021/5/1

今日はちょっと遠出をして某メクラチビゴミムシを狙いに行ってきました。

しかし本命の渓谷はなんと来年初頭まで道路工事!ということで仕方なく近くの違う渓谷に。

しばらく登るとイイ感じの沢が見えたので車から降りたその時、上から何かが落ちてきました…

エナガ幼鳥Aegithalos caudatus

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なんてかわいいことでしょう!いくつか写真を撮った後、車に轢かれないよう追いやっておきました

そして沢に降りようとした時、横にあった草に何かとまっているではありませんか…

・ヤマトマダニIxodes ovatus

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一瞬凍り付きましたが、観察してみると異常なほどカッコいいです。血を吸うために洗練された体型ですね。

ようやく降りて掘ってみますが、あまり生物がおらず、やっと出てきたのは…

・ナガワラジムシ幼体?Haplophthalmus danicus

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体色や雰囲気からチビワラジムシ属かと思ったのですが、眼が1対しかないこと(チビワラジムシは3対)からナガワラジムシ属の幼体ではないかと判断しました(一番普通に見られるっぽいですし…)。

結局ここでは期待は薄そうだったので、気持ちを切り替えて河川敷へ。雨がパラつく中石をいくつかめくっていくと…

ホソチビゴミムシ属 Perileptus sp ホソチビゴミムシPerileptus japonicus

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実は私、チビゴミムシ亜科の中でホソチビゴミムシが一番好きかもしれない(こんなこと言ったら怒られそう 汗)。眼がつぶらでかわいいし、なんとも言えない体型が私的に刺さっています。しかもそんなに種数もない(現在6種)ので、全種見ることも不可能ではなさそうです。

 

張りが無い採集でしたが、まあ一応チビゴミムシを採れたのでヨシとしましょう。

 

参考文献

・山内健生・高田歩, 2015, 日本本土に産するマダニ科普通種の成虫の図説, ホシザキグリーン財団研究報告18

・上野俊一, 1955, STUDIES ON THE JAPANESE TRECHINAE (III) (COLEOPTERA, HARP ALIDAE), PUBLICATIONS OF THE SETO MARINE BIOLOGICAL LABORATORY 4

・上野俊一, 1974, The Trechid Beetles of the Ryukyu Islands, 国立科学博物館専報7